防水防塵の世界へようこそ!理解しやすい「IPXX」規格の解説


私たちの周りにはスマートフォンやノートパソコン、ヘッドフォンなど、数々の電子デバイスが溢れていますが、これらは水や塵から適切に守る必要があります。今回は、デバイスがどれほど防水防塵性能を持っているかを示す規格「IPXX」について、わかりやすくご紹介します。

「IPXX」規格とは何か?

「IPXX」は、ある製品が防塵(防じん)や防水にどの程度耐えられるかを示す国際規格です。「IP」は「Ingress Protection」の略で、「侵入保護」を意味します。この規格は、二つの数値(Xの部分)で構成され、それぞれ塵と水に対する保護等級を示しています。

1つ目の「X」:防塵等級

1つ目の数値は、デバイスが塵や固形物にどの程度耐えられるかを示します。この数値は0から6までの範囲で、数値が大きいほど保護等級が高くなります。例えば、「0」は保護がないことを示し、「6」は完全な防塵保護を示します。

防塵等級定義
IP0X保護無し。特に防塵機能は持っていません。
IP1X大きな物体の侵入を防ぎます。直径50mm以上の物体は侵入できません。
IP2X中程度の物体の侵入を防ぎます。直径12.5mm以上の物体は侵入できません。
IP3X小さな物体の侵入を防ぎます。直径2.5mm以上の物体は侵入できません。
IP4X非常に小さな物体の侵入を防ぎます。直径1mm以上の物体は侵入できません。
IP5Xほこりの侵入を防ぎます。デバイスの正常な動作に影響を与えるほどのほこりの侵入は許されません。
IP6X完全に防塵。どんな量のほこりも侵入することができません。
防塵等級

2つ目の「X」:防水等級

2つ目の数値は、デバイスが水に対してどの程度耐えられるかを示します。この数値は0から9までの範囲で、数値が大きいほど保護等級が高くなります。例えば、「0」は保護がないことを示し、「8」は永久的に水没しても安全であることを示します。「9」は高圧・高温の水に対しても耐性があることを示します。

防水等級定義
IPX0保護無し。水に対して防護能力はありません。
IPX1縦からの滴水を防ぎます。垂直方向からの滴水に耐えます。
IPX215度の傾斜からの滴水を防ぎます。垂直から15度までの角度からの滴水に耐えます。
IPX3雨水を防ぎます。最大60度の角度からのスプレーに耐えます。
IPX4すべての方向からの飛沫を防ぎます。どの方向からでも飛び散る水滴に耐えます。
IPX5小さな水流を防ぎます。すべての方向からの低圧の水流に耐えます。
IPX6強い水流を防ぎます。すべての方向からの高圧の水流に耐えます。
IPX7一時的な水没を防ぎます。一定の条件下(通常、1mの深さで30分間)での水没に耐えます。
IPX8長時間の水没を防ぎます。継続的な水没に耐えます。ただし、具体的な条件(深さや時間)は製品ごとに異なります。
IPX9高圧・高温の水を防ぎます。強力な高圧水流や高温の水蒸気にも耐えます。
防水等級

自分のデバイスのIP等級を確認する方法

自分の電子デバイスがどの程度防水防塵であるかを知りたい場合、製品の説明書やパッケージに記載されているIP等級を確認します。多くの場合、「IP67」や「IP68」などといった形で記載されています。

ただし防水規格のみに対応している場合は「IPX8」のように、防塵等級が省略されている場合があります。

例えば、あなたのスマートフォンの防水防塵性能が「IP68」だった場合、「完全に防塵で継続的な水没に耐える」という性能を有していることになります。

防水防塵規格「IPXX」についての解説は以上となります。
自分の持っているデバイスのIP等級を知って適切に管理していきましょう!:-)

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